W社が日本に本格進出したとしても、小売業は立地産業だから店舗が重複しなければ食われることはない。
Wマートの商圏に重ならないところに出店すれば世界一の売り上げを誇ろうが、資本力にモノを言わせようが別に恐いことはない。
しかし、イオンのように全国展開しているリテイラーは店舗がバッティングしないわけはない。
どうしても直接対決になる。
その場合、勝負は価格だ。
ガルワールは半ば強引に直取引を増やしたが、それでもNBのない生鮮食品はそうもいかず、だから弱い。
その部分をW社は修正してくる。
Wマートと関係が長く深いP&Gやネスレ製品が直取引で驚くような価格を示してくれば、両社と同じような製品を生産する国内メーカーも対抗上、イオンの要求に応じないわけにはいかないだろう。
直取引のメーカー側のメリットは量がまとまることだ。
直取引に応じたメーカーのラインナップを見ると加工食品や原材料のNBメーカーが多い。
Wマートは「西友・Wマート店」「ネイバー」「スーパーセンター」いずれの店舗形態であっても、食品分野で他社との差別化をやりとげるまでかなりの時間を要するだろう。
そこへいくと、イオン店に行けばNB商品がいつでも他店より安い。
いつも低価格だからチラシを比べる手間が省けるという評価が定着すれば、ノレンの強みも手伝って集客力アップにつながることは必至だろう。
そのためにも一刻も早い直取引の拡大推進は重要だ。
規模のメリットによって仕入れコストが下がれば「粗利は27%で固定され、それ以上増えれば消費者に還元する」とイオンは約束しているから、「拡売費」などを要求しないスッキリした形態でやり遂げてくれることを期待したい。
低価格高品質に努める「PB戦略」。
直取引と並ぶもう1つのW社迎撃の切り札が、PBの強化策だ。
直取引がNB商品の低価格を呼び込む策だとすれば、PBもまたあっと驚く店頭価格を実現する戦略商品だ。
すっかり顧客に定着したトップバリュは、衣食住にまたがる生活用品の基本アイテムとしての独自商品だ。
現在2800アイテムを常時店頭に並べており、3つのサブブランドに分かれる。
①ドップバリュセレクト‥おいしさと素材にこだわった特選高品質ブランド。
②トップバリュグリーンアイ‥有機野菜や減農薬野菜など安全な食品や加工食品プランド。
③トップバリュ共環宣言一リサイクル可能なものやクリーン、ナチュラルなど環境に配。
慮した製品群。
トップバリュは同種同量のNBより2割安いが利益率は高い。
自社だけが扱う商品だから機動的な価格設定ができるために、売り上げが落ち込む夏季などに値下げして需要の喚起をうながすなどのセールも可能だ。
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